第17回「夏の斉藤和のスケッチプレゼント企画」に沢山のご応募を頂き、本当にありがとうございました!今回は『浄住寺』さんの山門からのスケッチでしたが、厳正な抽選の結果、S・Y様がご当選されました。おめでとうございます!
次回のスケッチプレゼントは年内にはしたいと思っていますので、またご応募お待ちしております。
たんぽぽプロジェクト企画室のたんぽぽです。日本画家 斉藤和の応援ブログです。
斉藤和のTwitterはこちら http://Twitter.com/saitoukazu
さて、第25回ブログ『伏見稲荷大社の夏のお祭りと行灯画』でご紹介しました伏見稲荷大社の万灯神事『宵宮祭』『本宮祭』が、先週23日、24日に無事行われました。
2日ともお天気に恵まれて本当に良かったです。。
400点もの数の行灯画が奉納され飾られますが、雨が降ったら行灯画にビニールをかぶせたり、激しく降ったらすべて取り外して中止になったりと、やはり絵を飾るという事はとても大変な行事だと思います。
それを何十年も絵を預かるという責任や準備も含め、伏見稲荷大社の宮司様方々の想いから生まれるのが、あの美しい美しい情景だと思います。
斉藤和も、神様に献納させて頂く感謝の気持ちと共に、あの情景の一つになれるのは喜びだと言います。
陽が沈むと、400点程の行灯画に灯りが灯ります。
お稲荷さんに迎えられ、伏見稲荷大社の特徴でもある朱塗りの鳥居に境内、そしてずらっと吊るされた赤い提灯と、白く浮かび上がる400点もの行灯画が美しく映えています。
行ったその日は、心地の良い風が吹き、提灯に吊るされた短冊がゆらゆらと揺れ、パラレル・ワールドの世界に入り込んだような気分です。
その世界の中に斉藤和の行灯画も、2点献納させて頂いております。
どこに飾られるかは斉藤和自身も知りません^^どこだろう、と探します。
まず、明るいまだ宵宮祭の始まる前に見に行きました。
大きな鳥居をくぐり、階段を上って大きな赤い提灯が吊るされた楼門に向かいます。その両脇にも行灯画が飾られています。
まずその一番左側に飾られていました! おっ、、
斉藤和初心にもどったかっぱです!
青く波が描かれ、上から流れる川のようにも見える金色の中からかっぱが踊りだしています。
気づかれますか。。斉藤和の遊び心。。金色に描かれているのは肥後国海上に出現したとされる日本の疫病封じの妖怪``アマビエ‘‘様です。耳が見えます。
アマビエ様の後ろからは太陽が輝き、そこに「疫病退散」の願いが表現され、二つの架空上の生物から、持っていたい冷静さと明るさ楽しさの希望を表しているようです。神々しさとお茶目さとで表現した斉藤和らしい絵です。その行灯画が、人々をお迎えするこの場所でよかったなーと思いました。
夜遅くもう一度行って灯りが灯った行灯画を見に行きました。
灯りが灯ったら。。
お昼の水色の空が、灯りがともると青さが増し、夜の空になりました。
太陽が輝いていた昼間から、まん丸いお月が上りそこに願いをかけます。。
斉藤和二つめの行灯画は。。
楼門をくぐり、本殿に行く前に「拝殿」があります。ぐるりと行灯画が飾られいます。拝殿正面から右回りに曲がったすぐの所に飾られていました。
墨画です。
ちょっと反射して光っています。
西芳寺(さいほうじ)川が流れ、夏になると子供たちが川遊びをしています。その奥に足を踏み入れると人気がなくなり、小さな滝があったり手つかずな自然が生き生きとしています。その風景を描いたものです。
この絵は墨画にして、絵具の影が出ず昼も夜も楽しんでもらえるかなという斉藤和のチャレンジです。昼間に見た時だけ、少しだけ緑色の点描を入れてあるのを楽しめます。
灯りがともりました。。
灯りが灯ることによって、お月さまが白く浮かび上がり、全景が月に明るく照らされた感じが楽しめました。
宵宮祭に参拝に行きましたが、お祭りが始まる前の昼間や、夜10時まで行灯画は見られるので、時間によってゆっくりじっくりと行灯画が観られます。
沢山の絵を見られる機会がここ数年減っていたので、数々の素晴らしい絵をゆっくりと、しかも風に吹かれながら見られて、本当に久しぶりにゆったりとした気持ちを感じました。
絵を普段見たりしない人も、このお祭りに来て絵を楽しんだり、何か心を動かされたりそんなことが起こってたら嬉しいです。中学生ぐらいの子が、「私この絵すきー」「私はこっちー」という会話が聞けて心があったかくなりました。
また来年も楽しみです。来年は気兼ねなく行けますように。全国の人世界中の人も来られてみんな笑っていますように。。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。。
今日も素敵な一日となりますように!