たんぽぽプロジェクト企画室

日本画家 斉藤和の応援ブログです。斉藤和の絵について語ったり、最新情報・プレゼント企画をお知らせします。斉藤和の作品集『絵言葉』・オリジナルスマホケース・ポストカードのご購入、その他のお問合せはこちらまでお願いします。tampopo_pk@yahoo.co.jp

斉藤和が障壁画を奉納している京都の寺院『専徳寺』

今回は、京都嵯峨野にあります寺院本堂に、斉藤和が障壁画を奉納させて頂いているお話です。

 

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斉藤和のTwitterはこちら。 http://Twitter.com/saitoukazu

 

 

広島の医王山 薬王寺さんの障壁画や、京都正寿院さんでは天井画、伏見稲荷大社さんの提灯画などなど、、額に収まった絵画とはまた違った斉藤和の魅力ある絵を納めさせて頂いている場所があります。(ブログでご紹介しております)

 

そしてもう一つ、京都右京区嵯峨野にあります専徳寺さんに2010年(平成22年)に、斉藤和が障壁画を納めさせて頂いております。

 

浄土真宗 本願寺派 専徳寺(せんとくじ)は、歴史古く1602年にご開基されています。

専徳寺内陣にはご本尊・阿弥陀如来様が祀られており、須弥壇の後方両脇の場所に障壁画を、とご住職様にご依頼頂きました。その時の斉藤和は、新しい事を始める喜びと重責に気持ちが高揚し、胸に治めるのが大変だったと振り返ります。 

 

「好きなように描いて下さい」という、住職さま副住職さまの考えや教え、懐の大きさからこのような空間が生まれました。

 

専徳寺本堂に入ると、阿弥陀如来様に見つめられた凛とした空気の中で、斉藤和の絵が優しく一体となって感じられ、ずっと観ていたくなります。幸せの空間なのです。

 

左側が『花の風』。右側が『竹の花』となります。

 

そして、本堂内陣の欄間も、斉藤和の障壁画4点で覆われています。

 

まず、左側に安置された『花の風』側の欄間には、『星の舟』『双つ星』が配置されております。

 

右側に安置された『竹の花』側の欄間には、『風立つ』『雪渡る』が下のように配置されております。

 

 

制作するにあたって、斉藤和は2つのアプローチから考えていきました。

一つ目は、季節です。

 

配置図

阿弥陀如来様後方の作品『花の風』『竹の花』の季節は春。

その横には、元々蓮の花が描かれた空間があり、季節は夏。

その蓮の花に近い欄間向かい合わせの『星の舟』と『風立つ』の季節は秋。

その隣の欄間向かい合わせに『双つ星』『雪渡る』となり、季節は冬。

 

専徳寺さんの長い長い歴史の中のいつの日にか描かれた蓮の花の絵を残そう、と決まった時、その作画の方の想いも残したい、そして蓮の花の季節が夏という事をヒントに、巡る「季節」を描く事で、循環する’’永遠’’、を表したいと斉藤和は思いました。

 

 

2つ目は、物語です。

    『花の風』  『竹の花』

『花の風』の取材地は、専徳寺近くに流れる有栖川です。

『竹の花』の取材地は、京都罧原と北嵯峨の竹林です。

 

斉藤和の中でこの作品には物語があり、すべてが繋がっていると言います。

 

まず左側の物語から、、

阿弥陀如来様から始まります。

左側安置の『花の風』で描かれた有栖川に散った桜の花びらが、自然の摂理で流されていきます。一級河川桂川へ、、瀬戸内海へとたどり着きます。そして、外海へと大きな世界へ広い世界へと流れていきます。

 

『星の舟』

取材地は宮島口、瀬戸内海。

 

『双つ星』

取材地は秋田 男鹿(おが)半島近くです。外海です。

 

そして流れ着いた大きな世界で水と一体化し、空へと昇っていきます。

 

 

右側安置の『竹の花』に描かれているのは、竹林の竹と桜の花が、どちらが天へ近いかと上へ上へと伸びていく姿です。そして山煙は空に吸い込まれていき、雪は空から降りしきり、里へと戻っていきます。

『風立つ』

取材地は、京都右京区にあります嵯峨天皇陵からの風景です。専徳寺を包み込むように、秋の夕暮れに染まった嵯峨野です。

 

 

『雪渡る』

取材地は、京都の霊山である愛宕山から見える風景になり、どんどんと天へと近くなっていきます。

 

描きあげた時の斉藤和の想いが紙面に残っています。

「みほとけの前にある時いつも、その向こうにある誰かや何処かに静かに心を傾ける事が出来る。時代を重ね人を重ね、永遠に繋がるものこと。みほとけと私、みほとけと人。そしてその先にあるもの。ここにいてくださるみほとけの遥か天高き御心と、誰見えぬ大海と大空の交わる彼方の遠き世界、そして私たち。平かな時間、巡る季節、いついつまでもの未来がここにあれと思う。」

 

 

美しく観られるように、ご住職様のお手でライティングもして頂きました。

専徳寺拝観のご希望は、お電話をしてご予約の上お出かけください。

 

__浄土真宗 本願寺派 専徳寺__

京都市右京区嵯峨神ノ木町5(京福電鉄嵐山本線有栖川駅」より徒歩3分)

電話(075)861-4249

までお問合せください。

 

 

 

そして、前回ブログでご紹介しました、お酒とア-トに特化した雑誌『Gen  de  Art』さんに絵を寄贈する運びとなり、3月16日東京ホテルニューオータニで寄贈式が行われ、斉藤和が出席しました。

人間国宝の大西勲さんがみずから書かれた感謝状を授与して頂きました。

(大西勲さん漆工芸家として人間国宝に2022年認定)

寄贈した作品『群青』と感謝状です。とても素敵な式典をして頂きました。

 

 

4月になりました。

4月21日㈮~23日㈰は、愛媛県松山市フジグラン松山にて、個展(即売会)を開催致します。3日間午後1時より斉藤和によるライブペインティングも行われますのでお楽しみください。

 

 

そして、 20 日(木)~5 月 6 日(土)(※4/29、30、5/3~5の日曜祝日は閉廊)に開催される東京の武蔵野美術大学の展覧会に招待され、27日の対談式のトークイベントのゲストとして斉藤和が参加させて頂きます。時間は4時半からです。

 

26 回目を迎えるこの展覧会のテーマは、「地上はどんなところだったか」
他学科の方や、外部の方の観覧、イベント参加も可能なようです。

沢山の方に楽しんで頂けましたら嬉しいです^^

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。。

 

 

 

今日も素敵な一日となりますように!